インターネット広告の種類と特徴。特性を理解し最適なプロモーションを選ぼう。

こんにちは!
イークス1年生のサトウヂロウです。

前回にも触れましたが、私がこの業界に入って苦労したのが非常に難解な広告用語たち。

なぜか三文字の略称で呼ばれることが多く、当初は覚えるのが非常に大変でした。
また、歴を重ね後輩たちを迎えると、今度は新人たちに教えるのが大変なんですね(汗

この三文字の略称のことを三文字頭字語(さんもじとうじご、Three-Letter Acronym〔スリーレターアクロニム〕、略してTLA)と言います。

今回は、サトウが長年新人ちゃんたちに教えてきたノウハウを踏まえて、TLAを中心に、難解な広告用語を分かりやすく解説していきます。

ASP(Affiliate Service Provider)

ASPとは、「Affiliate Service Provider」の略で、アフィリエトを取り扱うサービス(=サイト、業者)のことを指します。

B2B(Business To Business)

B2Bとは、「Business To Business(=業者から業者へ)」という意味で、業者間の取引のことを指します。これに対して、業者対エンドユーザーの取引を「B2C」、エンドユーザー同士の取引を「C2C」と言います。

CPA(Cost Per Action)

CPAとは「Cost Per Action(=いちアクションあたりの費用)」をさすTLAで、獲得単価(獲得費用単価)を意味します。「シーピーエー」と読みます。

例えば広告主の商材の平均単価が定まっている場合、CPAは商材の原価や必要経費を抜いた粗利よりも下回る必要があります。その為の指標が、CPAです。

成果地点が成約(商品の注文など)の場合、特にCPO(Cost Per Order)と言います。

計算方法は以下の通りです。

$$獲得単価(CPA)=\frac{広告費}{獲得件数}$$

CPC(Cost Per Click)

CPCとは、「Cost Per Click(=クリックあたりの費用)」のTLAで、クリック単価のことです。「シーピーシー」または「コストパークリック」と呼びます。リアルタイムビッティングのPPC広告においては平均クリック単価という形で表現され、1回のクリックあたりに係った費用の事を表現します。

計算方法は以下の通りです。

$$クリック単価(CPC)=\frac{広告費}{クリック数}$$

なお、CPCという表現は広告主目線の「広告費」を指します。メディア目線の収益の場合「RPC」もしくは「EPC」(いずれも意味は、クリック収益単価)となります。

CPI(Cost Per Install)

CPIは、「Cost Per Install」の略語で、インストール課金のこと、またはインストール単価(インストール費用単価)のことを指します。特定のアプリのインストールを成果地点とした広告をCPI広告と言います。

CPM(Cost Per Mille [Impression])

CPMとは「Cost Per Mille Impression(=1,000インプレッション当たりの費用)」のTLAで、インプレッション単価と呼ばれるものです。読み方は「シーピーエム」もしくは「コストパーミル」。ミルとは、西欧諸語の接頭辞で1,000を指す「Mille(ミル)」の事です。

厳密には、インプレッション課金の広告において、1,000インプレッション当たりの課金単価として用いられます。一方、クリック時点で課金する場合に1,000インプレッション当たりの広告費を指標として計算する場合、「eCPM」という表現が用いられます。

計算方法は以下の通りです。

$$インプレッション単価(CPM)=\frac{広告費}{インプレッション}\times1,000$$

なお、CPMがわざわざ1,000インプレッション単位で計算されるのは、1インプレッション当たりでは数値が極端に小さすぎるからです。

CPMという表現の場合、広告主視点の広告費のことを指します。メディア視点の場合「RPM」もしくは「EPM」(いずれも意味は、インプレッション当たりの収益)と呼びます。

CPO(Cost Per Order)

CPOとは「Cost Per Order(注文当たりの費用)」のTLAで、注文単価(注文費用単価)のことを指します。例えば広告からの導入から「資料請求」、そして最終的に「成約」という二つの段階でプロモーションをする場合など、CPA(Cost Per Action)と区別をする場合に用いられます。

計算方法は以下の通りです。

$$注文単価(CPO)=\frac{広告費}{注文数}$$

CRM(Customer Relation Management)

CRMとは「Customer Relation Management」という略で、顧客関係管理という意味です。「シーアールエム」と呼びます。

顧客の印象を良好に保ったり、顧客のリテンションをはかるため接触回数を向上させるなど、顧客との関係性によって収益化しようというもの。CS(顧客満足)などもCRMの一部と考えられます。

CTA(Calls to Action)

CTAとは「Calls to Action(=行動を呼びかける)」という意味で、行動喚起のこと、またはそのコンテンツ、オファー、仕組みのことを指します。

ユーザーが押しやすいようにリンクをボタンとして設置するのも、CTAの施策行動のひとつ。

CTR(Click Through Rate)

CTRとは、「Click Through Rate(=クリックスルーした比率)」のTLAで、クリック率のことです。クリックスルーという英語は耳なじみがないと思いますが、「クリックして、リンク先に移動する」という意味あいを持つ英語です。

「シーティーアール」もしくは「クリックスルーレイト」と読みます。

計算方法は以下の通りです。

$$クリック率(CTR)=\frac{クリック数}{インプレッション数}$$

なお、クリック率は「広告表示単位」で計測されます。ページビュー数を基準(分母)としたクリック率は「ページCTR」として、区別されます。

CVR(Conversion Rate)

CVRとは「Conversion Rate(=転換した率)」の略で、導入が獲得を得られた率、つまり転換率のことです。「シーブイアール」もしくは「コンバージョンレイト」と読みます。
物販系商材の場合、CVRはほぼ「購入率」と同義になります。

インターネット広告では、成果地点は柔軟に設定できます。資料請求や会員登録など商材やプロモーションメニューによって様々です。

計算方法は以下の通りです。

$$転換率(CVR)=\frac{獲得数}{導入数}$$

DAU(Daily Active Users)

DAUとは「Daily Active Users」の略称で、単日のアクティブユーザーのことです。「ディーエーユー」と呼びます。

ひとりのユーザーが当日に何度来訪しても1カウントとしますが、翌日に来訪した場合は合わせて2カウントとなります。

これと似た指標でMAU(Monthly Active Users)があります。単に「アクティブユーザー数」と表現した場合、MAUとDAUのどちらの基準かによって、数値と実体が大きくかけ離れてしまう可能性があるので、注意が必要です。

DSP(Demand-Side Platform)

DSPとは「Demand-Side Platform(=需要側のプラットフォーム)」という意味で、広告主が広告を配信するためのツールのことです。「ディーエスピー」と呼びます。

もっとも有名なDSPのひとつがGoogle広告です。広告主がGoogle広告に広告を出稿することで、Google AdSenseをはじめとするSSP(Supply-Side Platform)利用者のサイトへ広告を掲載する事が出来ます。

SSPは、DSPの対極の存在であると言えます。

eCPM(effective Cost Per Mille)

eCPMは「effective Cost Per Mille(=間接効果による1,000インプレッション当たりの費用)」の意味で、一般的にはCPM(インプレッション単価)と同等に扱われます。。詳しくはCPMをご覧ください。

IMP(Impression)

IMPとは広告の表示(もしくは表示回数)を指す「インプレッション(Impression)」の略語。「インプ」もしくは略せず「インプレッション」と読みます。

PV(ページビュー)数とIMPは意味合いが似ており混同されがちなので、注意が必要です。PV数とはページの表示回数です。
例えばページが1度表示されたとき(1PV)、広告が1ページ内に3組設定されていれば、3Impとなります。

IoT(Internet Of Things)

IoTとは、「Internet Of Things」の略で、モノのインターネットと呼ばれる次世代ネットワーク概念の事です。例えば従来であれば個別に存在していた家電製品が、無線通信を経て相互に作用したり、インターネットに接続できるような仕組みのことを指します。

LPO(Landing-Page Optimization)

LPOとは「Landing-Page Optimization(着地ページの最適化)」の略称で、ランディングページ最適化のことです。

外部からユーザーが来訪するページ(ランディングページ、LP)を、来訪者向けに最適化することで、広告改善やSEO効果改善を行うことができます。

特に広告による導入に限定した場合、LPOは見込み客に向けたオファーの改良、または訴求ページの収益化という意味合いを持ちます。

LTV(Life-Time Value)

LTVとは、「Life-Time Value」という言葉の略で、顧客の生涯価値のことを指します。ひとりの顧客が複数回のリピート注文をする場合、その積算の売上(もしくは利益)が、その顧客の生涯価値となります。

リピート注文を想定できる商材(化粧品・美容用品や健康食品など)は、初回の獲得で広告費を回収するのではなく、2回目、3回目の購入まで見越したプロモーションを展開することがあります。

その場合に必要となる指標が、LTVです。初回獲得の広告費に対して、累計利益で回収できたか、という視点で効果測定を行います。

MAU(Monthly Active Users)

MAUとは「Monthly Active Users」のTLAで、月間アクティブユーザーのことです。「エムエーユー」と呼びます。

月間の利用者をユニークユーザー単位で集計した指標であり、例えばひとりのユーザーが何度来訪したとしても、1MAUとしてカウントされます。

これと似た指標でDAU(Daily Active Users)があります。

O2O(Online to Offline)

O2Oとは、「Online to Offline」の略で、オンライン(ネット上)からオフライン(実店舗やイベント)への誘導を指します。

PPC(Pay Per Click)

PPCとは「Pay Per Click(クリックあたりの支払い)」の略で、クリック課金のこと。クリックを課金ポイントに設定した広告をPPC広告といます。

実際にはRTBと組み合わせたDSPとして運用されることが多く、代表的なものとしてGoogle広告が挙げられます。

PPV(Pay Per View)

PPVとは「Pay Per View(表示あたりの支払い)」の意味で、動画広告などの視聴課金のこと。このことから動画広告のことをPPV広告と呼ぶことがあります。

また広告だけでなく、視聴単位で課金する動画コンテンツについてもPPVと表現します。

RTB(Real-Time Bidding)

RTBとは「Real-Time Bidding(=即時入札)」と呼ばれる入札方式のTLAのこと。「アールティービー」もしくは「リアルタイムビッディング」と読みます。

リスティング広告の場合、ある時点で一つの広告枠に対して複数の広告主が出稿している場合、設定金額やその他の設定により自動的に入札することで露出されるか否かが決まります。表示ごとに入札を行うことを「リアルタイム入札」、つまりRTBと呼びます。

SEO(Search-Engine Optimization)

SEOとは「Search-Engine Optimization(=検索エンジン最適化)」の意味で、Googleなどに代表される検索エンジンが理解しやすいように、サイトコンテンツを最適化することを指します。
「エスイーオー」と読みます。

SEO自体はインターネット広告には含まれませんが、インターネット広告はSEOを想定した上で展開するのが主流となっています。

SEM(Search-Engine Marketing)

SEMとは「Search-Engine Marketing」のLTAで、検索エンジンマーケティングという意味です。検索エンジンに如何に認識されるか、というSEOとは異なり、SEO施策により導入したユーザーに対するマーケティングを行うのがSEMです。

来訪ユーザーの転換への誘導もその範疇であることから、おのずとSEMにはLPOが含まれることになります。

SSP(Supply-Side Platform)

SSPとは「Supply-Side Platform(=提供者側のプラットフォーム)」の略語・TLAで、広告媒体運営者が利用する広告掲載ツールを指します。「エスエスピー」または略さずに「サーバサイドプラットフォーム」と呼びます。

最も有名なSSPのひとつが、Google AdSenseです。Google AdSenseは、Google広告に出稿された広告を引き出し、掲載することで、収益を得ることが出来ます。

対極的な存在としてDSP(Demand-Side Platform)があります。

UGC(User-Generated Content)

UGCとは「User-Generated Content(ユーザーが創出したコンテンツ)」のことで、ユーザーが自発的に作るコンテンツのことを指します。UCC(User-Created Content)とも言います。

広告用語のLTAまとめ

いかがだったでしょうか。

本日は広告用語の中でも、特に難解な三文字頭字語(LTA)について解説しました。

アルファベット順に並べているので、辞書代わりに、備忘録としてお使いくださいませ。


カテゴリ:ブログ

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